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カスハラ事例集 カスハラは犯罪・人権侵害

発行:長崎通信社

近年、行政、公的機関、病院、企業、個人間、そしてボランティアや地域活動の現場で「カスタマーハラスメント(カスハラ)」が深刻化しています。

働く人、市民活動者を守るためには、まず「どのような行為がカスハラなのか」を知ることが大切です。

ここでは、代表的なカスハラの事例をまとめましたのでこれからカスハラ対策マニュアルを策定される方などは是非、参考にされてくだい。

カスハラとは

顧客・利用者・市民などの自身の立場を誤解した者が、要求内容の妥当性にかかわらず、その手段や態度が社会通念上不相当で、従業員・職員・活動者・個人・行政・病院・企業・団体などの対象者に関わる者の心身または環境を害する著しい迷惑行為のことであり、暴行、脅迫、名誉毀損、業務妨害などの犯罪行為に該当する場合があり、民事上の不法行為責任も問われる可能性があります。

これは誰しもに該当するものであり、特に日本では政治家や芸能人などの公的な人物を不当に批判する場面がよくありますが、これも妥当性に欠けるものは一種のカスハラです。

基本的人権はいかなる人にもあるのです。

カスハラ事例

【事例1】暴言・人格攻撃型

従事者に対して、敵意や怒りをぶつけるタイプのカスハラです。精神的ダメージが大きく、多くの現場で発生しています。

具体例:

・「使えない」「お前のせいだ」などの暴言

・大声で怒鳴る、威圧する

・事実と無関係な人格批判

・「責任者を今すぐ出せ!」と執拗に要求

【事例2】過剰要求型

制度やサービスの範囲を大きく逸脱した要求をする行為です。不満を理由にした不当要求もこれに該当します。

具体例:

・できない対応を「特別にやれ」と指示

・根拠なく「無料にしろ」「割引きして」と要求

・自己都合による返金・交換の強要

・相手に対して逸脱した要求をする

【事例3】長時間拘束型

不当な要求を長時間にわたり繰り返し、業務が滞るタイプです。

具体例:

・電話で1〜2時間以上クレームを続ける(短時間であってもその内容や態度次第でカスハラに該当)

・窓口で居座る

・同じ内容を何度も連続で問い合わせ続ける

・メール・SNSのDMで批判的な文書を送る

【事例4】威圧・脅迫型

直接的・間接的に相手を脅し、従わせようとする行為です。暴力が伴わなくても、威圧や脅しは明確なハラスメントです。

具体例:

・カウンターを叩くなどの威圧行為

・にらみ続ける、攻撃的な態度

・「悪い口コミを書くぞ」などの脅迫

・「仲間を連れてくる」「住所を調べる」などの示唆

【事例5】公共・ボランティア現場でのカスハラ

行政、病院、市民団体、NPO、自治会、ボランティアなど“地域を支える現場”でも多発しています。地域を支える善意が損なわれ、ボランティア離れにもつながります。また、ボランティアを盾にしたカスハラもあります。

具体例:

・無償活動者への過度な要求

・病院や行政窓口などで「いつまで持たせるんだ」などのクレー厶

・政治家や議員、首長への嫌がらせ

・自治会やNPOに対する攻撃的な問い合わせ

・地域活動者への理不尽なクレーム

・説明しても理解しようとせず、感情的な批判だけ続ける

・SNSで活動者を名指し(示唆含む)で批判

・ボランティア活動だからと正義を掲げ迷惑をかける

【事例6】SNS型・ネットハラスメント型

匿名性の高さから、ネット上での攻撃がエスカレートしやすいのが特徴です。情報拡散が早く、被害が大きくなる。ネット上に誤解を招くような記録が残り続け、長期的な精神的ダメージ

具体例:

・SNS投稿やDMでの執拗な攻撃・誹謗中傷

・デマや誤情報を流し、名誉を傷つける

・団体・店舗・活動者を名指しで連続投稿

・返信がないと「無視するな」と粘着

・“まとめサイト”やコミュニティで攻撃を煽る

・無償活動者に対し、SNSで過度な要求・批判

カスハラが社会にもたらす影響

・働く人・活動者の心身の不調

・離職や活動停止につながる

・企業・行政サービスの質低下

・地域のコミュニティ活動が弱まる

・本当に必要な市民サービスが滞る


カスハラは「個人の問題」ではなく、社会全体に影響が及ぶ問題です。

行政・企業・病院・団体が取るべき対策

カスハラ対策マニュアルの整備

相談窓口・報告ルートの明確化

録画・録音など記録の徹底

ハラスメント行為には応じない方針の明示

職員・ボランティアの心のケア

SNS運用ガイドラインの整備

国や自治体もカスハラ対策を推進しつつあります。

市民としてできること

相手を尊重したコミュニケーションを心がける

感情的な投稿や攻撃的な言動を避ける

SNSの情報を鵜呑みにせず、事実確認をする

無償活動や地域活動への過剰要求を控える

問題があれば冷静に相談・問い合わせを行う

地域をより良くするためには、「互いに尊厳を守りながら関わる」ことが欠かせません。

まとめ

カスハラは、働く人・行政職員・ボランティア・市民活動者など、社会を支えるすべての人に影響を及ぼす深刻な問題です。

お互いを思いやり、適切な距離感とコミュニケーションを保つことで、社会はもっと健全で温かいものになります。