
長崎市は、令和8年度から令和12年度までを計画期間とする「長崎市地域公共交通計画」を策定した。人口減少や担い手不足などに対応しながら、市内の公共交通サービスの維持・確保と利便性向上を図ることを目的としている。
長崎市では、路線バスや路面電車、鉄道、タクシー、船舶など多様な公共交通機関が社会インフラとして市民の移動を支えている。公共交通の徒歩圏人口カバー率は約77%で、全国平均の約41%を大きく上回っている。また、路線バスの運賃は九州平均の約8割、路面電車の運賃は全国平均の約7割程度と比較的低く抑えられている。さらに、総務省の家計調査ではバス代やタクシー代の支出額が全国でも上位に位置するなど、市民生活における公共交通への依存度の高さが特徴となっている。
一方で、人口減少を背景に公共交通の利用者数は減少傾向にあり、運転士の高齢化や整備士不足など担い手の確保も課題となっている。こうした状況は、路線廃止や運行便数の減少、運賃の値上げなどサービス水準の低下を招き、さらなる利用者減少につながる可能性が指摘されている。
同市では令和3年度に前計画を策定し、公共交通の維持や利便性向上に向けた施策を進めてきた。今回の新計画は、その取り組みの評価を踏まえたうえで、社会経済情勢の変化や国の制度改正に対応する形で見直されたものとなる。
令和5年4月の法改正により、地域公共交通の「リ・デザイン(再構築)」が国の方針として示されたことも背景にある。新計画では、行政、交通事業者、地域住民など関係者が連携しながら、利便性・持続可能性・生産性を高めた公共交通の実現を目指すとしている。
同計画は、長崎市全体を見渡した公共交通サービスの方向性を示すマスタープランとして位置づけられており、今後の地域公共交通の在り方を示す指針となる。
長崎市地域公共交通計画(令和8年3月策定) (PDFファイル/18.15MB)
〚ダウンロード〛
【新計画】長崎市地域公共交通計画(令和8年3月策定) (PDFファイル/18.15MB)
【旧計画】長崎市地域公共交通計画(令和3年8月策定)(PDFファイル/10.85MB)
発行元:長崎通信社
提供元:長崎市
