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日本国憲法の施行に関する解説

1947年5月3日、戦後日本の新たな国家体制が始動


日本国憲法が施行されたのは、1947年(昭和22年)5月3日である。この日、日本は戦前の大日本帝国憲法体制から、主権在民・基本的人権の尊重・平和主義を柱とする新たな憲法体制へと移行した。


施行当日は、皇居前広場で記念式典が開催され、全国各地でも講演会などの行事が開かれた。また、新憲法の施行に合わせて、国家制度を整えるための法整備が進められた。新しい皇室制度を定める皇室典範が法律として制定されたほか、国会法、内閣法、裁判所法、地方自治法などが新たに整備され、刑法や民法も憲法の理念に沿う形で改正が行われた。


憲法施行に先立ち、1947年4月には新憲法下で初めてとなる選挙が実施された。4月20日に参議院選挙、4月25日に衆議院総選挙が行われ、5月20日には第1回国会(特別会)が召集される。5月24日には片山哲を首相とする内閣が成立し、6月23日には参議院議場で第1回国会の開会式が行われた。


一方、新憲法の理念を国民に広めるため、1946年12月には「憲法普及会」が設立された。会長には芦田均が就任し、学者やジャーナリストらが参加。講演会や解説書の刊行、映画や歌などを通じた啓発活動が全国で展開された。とりわけ『新しい憲法 明るい生活』と題した小冊子は約2000万部が配布され、広く国民に新憲法の理念を伝える役割を果たした。


また、日本国憲法の制定をめぐっては、施行後に再検討を行う可能性も議論されていた。連合国側の機関である極東委員会は、施行後1~2年以内に再検討する方針を示していたが、国内では大きな動きとはならず、最終的に1949年に改憲要求は撤回された。


1947年5月3日の憲法施行は、戦後日本が民主主義国家として歩み始めた歴史的な転換点であり、現在の政治・社会制度の基盤となっている。


発行元:長崎通信社