時津町は現在、「唯一の戦争被爆国日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める署名」に関する署名箱を、本庁舎2階ロビーに設置している。設置期間は2026年3月31日までとなっており、町民をはじめ来庁者が自由に署名できる環境が整えられている。
本署名活動は、2020年10月29日、被爆者を含む各界・各層の代表126名の呼びかけにより開始されたものである。核兵器の廃絶を目指し、日本政府に対して核兵器禁止条約への署名および批准を求める趣旨のもと、全国各地で継続的に取り組まれてきた。
集められた署名は日本政府へ提出される予定であり、記入された個人情報については、本要請目的以外には使用しないことが明記されている。行政庁舎という公共の場に署名箱を設置することは、特定の立場を強調するものではなく、市民一人ひとりが考え、意思を表明する機会を提供する取り組みといえる。
被爆地・長崎を抱く本県において、核兵器をめぐる問題は過去の記憶にとどまらず、現在と未来を見据えた問いとして存在し続けている。時津町の今回の対応は、声高に訴えるものではなく、静かな形で社会的課題と向き合う姿勢を示すものとして受け止められる。
日常の延長線上に置かれた署名箱は、町民それぞれが平和について考える小さなきっかけとなり得る。長崎という地に根差す地域社会の一つの記録として、その動向が注目される。
発行元:長崎通信社
提供元:時津町
