· 

大村大空襲追悼委員会が発足。戦争の記憶を未来へ

大村市松並町の慰霊塔公園で長年執り行われてきた「第21海軍航空廠殉職者慰霊祭」の活動終了を受け、新たな追悼活動を担う「大村大空襲追悼委員会」が令和8年6月3日に設立された。


同慰霊祭は、第21海軍航空廠に関係する殉職者約550人を追悼するため、1961年から続けられてきた歴史ある慰霊行事で、近年は海上自衛隊OBらを中心に継承されてきた。しかし、関係者の高齢化などにより、昨年度をもって活動に一区切りが付けられた。


関係者によると、以前から新たな形で追悼事業を継承できないかとの相談が続けられていたという。設立準備にあたっては、慰霊祭の歴史的経緯や関係者の意向、地域との関係などについて慎重な協議を重ねた結果、新たな組織として発足することが決定した。


委員会は、第21海軍航空廠殉職者慰霊祭をそのまま引き継ぐものではなく、その慰霊の精神を受け継ぎながら、大村大空襲全体の犠牲者を追悼し、戦争の歴史を後世へ伝えていくことを目的としている。


委員長には、公益活動家の神 葵(じんあおい)氏が就任。委員会はボランティア組織として運営され、活動費は基本的に私費で賄いながら、自衛隊OBをはじめとする関係者と連携し、継続可能な追悼事業を目指すとしている。


神委員長は「戦争体験者や関係者が少なくなる中、大村大空襲の記憶も風化の危機にある。誰かが記憶を受け継がなければならない。慰霊の心と平和への願いを次世代へつないでいきたい」と話している。


今年の追悼事業については、準備状況などから現時点では実施は未定としているが、関係者や地域住民と協力しながら、実現に向けて準備を進める考えだ。


また、委員会では設立に合わせ、活動に賛同する委員を若干名募集している。年齢や所属は問わず、大村の歴史継承や平和活動に関心のある人の参加を呼び掛けているほか、アドバイザーとしての参画も歓迎するとしている。


大村大空襲追悼委員会は、「未来へ語り継ぐ記憶は地域で守らなければならない。犠牲者への追悼の心を次世代へつなぐため、多くの人の協力をお願いしたい」としている。